Vol 2 崩れたバランス!!
オメガ3・オメガ6・オメガ9のバランスが大事な理由(わけ)
Vol 2 崩れたバランス!!
オメガ3・オメガ6・オメガ9のバランスが大事な理由(わけ)
いま日本は国民総健康志向。「健康のためなら死んでもいい」なんてお笑い芸人がギャグに使う程。( 古いかな(^-^; )
その中で「油」がブームになっていますね。
TV番組、専門書籍、雑誌などで特集が組まれ、「脳を活性化する〇〇油」「動脈硬化予防に〇〇油」「アンチエイジングには〇〇油」など、様々な媒体から健康と油との関係が発信されています。その影響もあり消費が大きく伸びています。
あの登山家・三浦雄一郎さんのCMでお馴染みの「EPA・DHA」、多くの医者・専門家が推奨する「アマニ油」「えごま油」など・・・オメガ3系
半世紀前から国を挙げて推奨してきた「サラダ油」「大豆油」「ひまわり油」など・・・オメガ6系
「イタメシ」ブームが下火になった後、健康ブームに後押しされ輸入量がこの20年間で10倍に増えた「オリーブオイル」・・・オメガ9系
主にサラダ油など植物油を原料に作られる「マーガリン」「ショートニング」など・・・危険なトランス脂肪酸の発生(食べてはいけない脂肪酸)
多くの油(商品)が健康志向の波に乗り消費量が増えています。
今や「油」は日本人に無くてはならない食品になりました。が。。。
消費拡大を背景に安全性に疑問が残る「油」が出回るようになりました。
健康に良いと食べていた油が、長い時間を掛けて人間の体を蝕む事態が起きており、深刻な健康問題に直面しています。
油の理解を深めるため「そもそも油とは何か?」おさらいしましょう。
まず日本国民は1年でどれくらいの油を口にしているのでしょうか?
何んと1年で約13㎏もの油を消費しています。
これは全国平均なので消費ランキングベスト10に入る沖縄県民は更に多くの量を消費していることでしょう。
ポイント1 | 「油(脂質)」は生きていくうえで無くてはならない栄養素 |
小学校のおさらいです。からだの三大栄養素は?
「糖質」「タンパク質」「脂質」ですね!
★脂質≒油です★
それぞれの主な役割
「糖質」⇒体を動かすためのエネルギー源。特に脳のエネルギーになる
「タンパク質」⇒体の組織や筋肉の材料になる
「脂質」⇒細胞膜をつくる材料 エネルギーの源 各ホルモンの源
糖質・タンパク質・脂質どれも人間の体にとって不可欠な栄養素です。
ポイント2 | 今回のテーマの脂質には液体と固体がある! |
脂質とは超簡単に説明すると「油」です。性質によって「脂」もあります。
(油と脂を総称して「油脂(ゆし)」と言います)
違いは常温で「液体 か 固体」かです。
「油」の仲間 液体 ⇒べにばな油、なたね油、オリーブオイルなど植物性が多い
「脂」の仲間 固体 ⇒バター、ラード、牛脂など動物性が多い
👉何となく植物性は〇良 動物性は×悪・・・って思ってない? 関係ないっす(^-^;
その油の主な働きは
ポイント3 | 油脂は見た目(液体か固体)以外に構造も性質も働きも違う! |
ちょっと面倒くさい内容ですが・・・まず構造から
全ての油脂は「C炭素」+「H水素」+「O酸素」が鎖の様につながって出来ています。
つながり方で「飽和脂肪酸=個体」「不飽和脂肪酸=液体」に分かれます。
飽和と不飽和・・・何?意味わからん・・・図見たら分かるよね~ (^-^;
では、そのC・H・Oの鎖がどの様につながって油になっているか見てみましょう!
「飽和脂肪酸」は分子同士が最初から最後までしっかりつながった形をしています。
安定した形なので「固体」になります。
「不飽和脂肪酸」は途中「炭素」と「水素」がつながっていない箇所がありますよね。
「水素」とつながらず「炭素」同士が二重につながっています。
穴が開いた形(二重結合部分)になっており不安定な状態なので「液体」になるのです。
固体に比べ酸化もしやすい構造です。
ポイント4 | 不飽和脂肪酸は鎖のつながり方でオメガ3・6・9に分かれる! |
最近よく耳にしませんか?
「オメガ3」 「オメガ6」 「オメガ9」
何となく体に良さそう?
ちょっと難しい内容ですが違いは以下の通りです。
この3種類の油を摂る際に問題が起きています・・・(ポイントだけ説明 詳細は次回)
その1.摂取バランスが大きく崩れている ⇒ オメガ3とオメガ6の黄金摂取比率は1:1~4 ⇒ 現状は1:10~40になっており「オメガ3は不足」「オメガ6は過剰」状態 ⇒ そのアンバランスが様々な「病」の要因になっていると言われている |
その2.オメガ6系の油を過剰摂取すると病気を誘発する ⇒ この系の油にはリノール酸が多く含まれ、高温処理する際に危険物質(ヒドロキシノネナール)が発生する ⇒ このヒドロキシノネナールは心疾患や脳卒中などを誘発すると言われている ⇒ リノール酸は摂りすぎると炎症を誘発し様々な病の原因になると言われている |
その3.質の悪い油を摂取している ⇒ 熱加工され危険な物質が含まれた油を摂取している恐れがある ⇒ 原料や保管状態が悪く品質劣化(酸化)した油を摂取している恐れがある ⇒ 劣化した油は体を酸化させ炎症を誘発する恐れがある |
これまでの説明を図にするとこんな感じになります
まとめ
油は
1.人間にとって無くてはならない栄養素
2.動物性の「飽和脂肪酸=固体」と植物性の「不飽和脂肪酸=液体」がある
3.不飽和脂肪酸は「オメガ3」「オメガ6」「オメガ9」に分かれる
4.体内で作り出せない「オメガ3」と「オメガ6」の摂取比率は1:1~4が理想
現状は1:10~40で「オメガ3は不足」「オメガ9は過剰」とアンバランス状態
5.摂取量の問題に加え、熱加工され危険な物質(ヒドロシキノネナール)が含まれた油を摂取している
6.摂取量と質の悪い油が様々な「病」の原因になっていると言われている
人間にとって無くてはならない栄養素の「脂質(油)」には多くの種類がありそれぞれ働きが違います。それぞれの油を適量、バランス良く摂らなければなりません。
質の良い油は体を健康に導き、悪い油は逆に不調の原因になります。
選択や摂り方を間違えると問題が起きます。
残念ながら今沖縄では生活習慣病が増えるなど問題が起きています (>_<)
あなたを生かす油 ダメにする油があります・・・それは・・・
次回へつづく・・・
参考文献:林 裕之 著:その病気、その疲労、「隠れ油」が原因です!
内海 聡 著:その油をかえなさい!
山嶋哲盛 著:そのサラダ油が脳と体を壊している
日経BP社 :日経Gooday 油・脂肪で健康寿命をのばす!
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